今回は任意形状パッドの作成を簡単にする便利な機能をご紹介いたします。「羽子板型(CS79など)」や「特殊形状の放熱パッド」などの任意形状のパッド作成方法をマスターすることができます。
任意形状のパッドに必要なのは「塗り図形」と「パッド」
カスタマイズパッド
円・正方形・長円・長方形以外の任意形状のパッドは、「塗り図形」と「パッド」を合成して作ります。Quadceptでは、合成して作成された任意形状のパッドを『カスタマイズパッド』と呼んでいます。
塗り図形を作成
ホームベース型や放熱パッドの形状を作成するなら、各頂点を指定しながら作成できる「塗り多角形」がオススメです。ほかにも塗り図形の作図方法には「塗り矩形」や「塗り円」があります。
ラインデータから塗り図形を作成
ラインデータ(任意形状の輪郭データ)をもとに、塗り図形を作成する機能※1もあります。
任意形状のラインデータは、以下5つの機能を組み合わせて効率的に作成します。
便利な「形状作成」機能
DXF入力 | DXFデータ(作図されたラインデータ)を取り込む |
角処理 | 交差する2線を「直交」「Cカット」「Rつけ」で接合する |
座標入力 | 任意形状塗り図形の頂点位置を座標入力により作成する |
相対移動 | 選択したオブジェクトを数値指定して移動/コピーする |
図形分割 | 交差している図形の接点を基準に図形が分割される |
スプレッド選択 | ひとつながりのオブジェクトを一括選択する |
カスタマイズパッド | パッド同士、パッドと塗り図形、パッドとベタを合成する |
「塗りオブジェクトに変換する」機能は、以下の条件下では実行できません。
・閉図形になっていない
・ライン以外のデータを選択している
メタルマスクやレジスト形状の作成方法
パッドの各層にElectric層(パッド銅箔)と同形状、もしくはオフセット形状を作成する場合、「イミテーション」が便利です。「イミテーション」とは、Electric形状をもとに、Paste(メタルマスク/半田ペースト)やSolder(ソルダーレジスト)を自動生成する機能です。この機能を使えば、わざわざ各層に塗り図形を作図する必要はございません。
【応用編】Pasteだけがパッドと違う形状の場合 ←量産向け
量産での実装上の都合により、パッドのElectric(銅箔)とPaste(メタルマスク)の形状が異なるケースがございます。
その場合は、Paste層に任意形状の塗り図形を作成し、パッド合成を行うことで、パッドPaste部分だけをカスタムしてください。
パッド作成時の角Rとは?
パッドの角にR付けしたいときに使用する機能です。
パッドの修正方法
パッドもしくはカスタマイズパッドを一部を削りたい場合は「パッドカット」の機能を使います。